労働分配率とは?

労働分配率は、企業の付加価値に対する労働者への報酬の割合を示す指標です。
具体的には、企業が創出した付加価値のうち、労働者に支払った賃金や手当などの総額が
どのくらいを占めるかを表します。
高い労働分配率は労働者への報酬が多いことを示し、低い場合は付加価値に対して報酬が少ないか、
もしくは付加価値そのものが高いかのどちらかであることを示します。

会社を設立したばかりの経営者は、自社の数値が他社と比べて高いのか、低いのかが気になる方も多いと思います。

そこで、参考程度に業界別の労働分配率の平均値を以下に示してみます。

 

卸売業  40% - 55%

卸売業は、商品仕入れや在庫管理などのコストが高く、労働者への報酬の割合は比較的低めです。
しかし、商品販売の利益率が業種によって異なるため、労働分配率も幅があります。

 

小売業  55% - 65%

小売業では、店舗運営や人件費が大きなコストを占めるため、労働分配率は卸売業よりも高めです。
特にサービスを重視する業態や、高い顧客サービスを提供する店舗では、労働分配率がさらに高くなる傾向があります。

 

製造業: 50% - 60%

製造業では、原材料費や設備投資が大きいため、労働分配率は比較的低めです。

 

建設業 約40-50

建設業が人手を多く要する労働集約型の産業であり、労働者への賃金支払いが比較的高い割合を占めます。

 

サービス業: 60% - 70%

サービス業は人件費が主要なコストであるため、労働分配率が高めです。

 

IT・ソフトウェア業: 50% - 55%

技術革新とシステム投資が多いこの業種では、労働分配率は比較的低い傾向があります