一般的に個人事業から法人成りする目的は、主に事業の拡大と節税対策です。
事業の拡大は競争に生き残るための重要な経営戦略のひとつです。
そして事業の拡大に必要なのは、節税対策です。
個人事業のままでは、収入に対して税金の負担が大きくなり、財産が蓄積されている場合には相続税も加算されます。
税金で徴収される額が多ければ多いほど、更なる事業の発展と経営基盤の構築の妨げとなります。
しかし、個人事業とは違う種類の税を支払わなければならなくなったり、想定外の費用が発生したりする等、場合によっては個人事業の方が支払う税額が少ないということもあり得ますので、法人成りをした場合は、所得税対策、相続税対策、法人税対策、消費税対策等、税務に注意しなければなりません。
例を挙げると個人事業では発生しなかった法人住民税がかかり、
賃借対照表等の書類を公告しなければならない等、手続きも更に煩雑化します。
法人税や所得税、消費税を含む税金を適切に申告し、必要な事務手続きを取ることにより、改めて経営の仕方・事業の継続期間を見極めることができます。
そして、法人成りの利点とそれに付随する税務の手間を総合的に勘案し、法人成りをするか否か判断することが結果として将来の節税につながります。